金原ひとみの小説ってどういう点が評価されてい

金原ひとみの小説ってどういう点が評価されているのですか?

以前「蛇にピアス」...金原ひとみの小説ってどういう点が評価されているのですか?

以前「蛇にピアス」を妹に借りて読みましたが、なぜこれが芥川賞なのか全く意味がわかりませんでした。 正直「気持ち悪い」と思っただけです。

どこが良いのか、評価されたのか全く分かりませんでした。

批判しているのではなく、純粋に「なぜ?」と疑問なので、今更ながら、詳しい方いたら、教えて下さい。受賞に推した人たちの選評です。

 

宮本輝「作品全体がある哀しみを抽象化している。そのような小説を書けるのは才能というしかない」

村上龍「突出した細部ではなく、破綻のない全体を持つ小説もあるということだ」「推そうと思い、反対意見が多くあるはずだと、良いところを箇条書きにして選考会に臨んだが、あっさりと受賞が決まってしまった」

河野多恵子「結末も、見事なものだ。読書はここで、主人公と殺されたアマとの繋がりの深さを陰画のかたちで今更ながら訴えられる」

黒井千次「一人称の持つ直截さが存分に活用された末に、殺しをも含む粗暴な出来事の間から静かな哀しみの調べが漂い出す。その音色は身体改造にかける夢の傷ましさを浮かび上らせるかのようだ」

 

ちなみに私もどちらかというと肯定的な評価をしました。 派手な道具立てに眉を顰めた人も多いようですが、中身はむしろ古典的な作品でした。

好き嫌いは人それぞれあるので、あなたが「なぜこれが」と思ったことは正しいことです。ただ、気持ち悪い=× というのは、評価としてはあまりよくないと思います。例えば拡張する場面を「気持ちいい!」と思うのは、そういう性癖を持った人くらいのもので、大抵の人は読んで気持ちのいいものではない。ならば、ああいった道具立てを用いて作者が描きたかったことは何なのか、ということです。支持した作家たちは、飾りの部分ではなく核心部分を読み取った上で評価したのだと思います。